Lazav, the Multifarious / 万面相、ラザーヴ (青)(黒)
伝説のクリーチャー — 多相の戦士(Shapeshifter)
万面相、ラザーヴが戦場に出たとき、諜報1を行う。(あなたのライブラリーの一番上からカードを1枚見る。あなたはそのカードをあなたの墓地に置いてもよい。)
(X):あなたの墓地にある点数で見たマナ・コストがXのクリーチャー・カード1枚を対象とする。万面相、ラザーヴは、名前が《万面相、ラザーヴ/Lazav, the Multifarious》であり、他のタイプに加えて伝説であり、この能力を持つことを除いてそれのコピーになる。

1/3


 ラヴニカのギルドで登場したディミーアのギルドマスター.通称新ラザーヴ.登場時に諜報1と,Xマナ起動で墓地にいる点数で見たマナコストがXのクリーチャーに変身することができる能力を持つ.ただし変身しても名前はラザーヴのままで,起動効果は何度でも使えるので乗り替え自由.ジェネラル自身が非常に軽いため,2ターン目の着地が安定し,墓地さえ肥えていれば3,4ターン目には巨大クリーチャーやコンボパーツに化けることができる.様々なクリーチャーに化けながら多彩なコンボを決めていく戦い方は,フレーバーテキスト的にもラザーヴらしさがあり,構築の自由度も高く楽しめるジェネラルとなっている.

ラザーヴは,効果で墓地のクリーチャーのコピーとなれるため,基本的には「先置きできる釣り竿」として使う.リアニメイト系呪文を使う場合との相違点は大きく2つ.
1つ目は,cip効果が誘発しないこと.これにより登場時のデメリット効果を無視することができる.たとえば,《ファイレクシアン・ドレッドノート》は1マナ12/12という驚異的なスタッツの対価として,登場時にそのパワーに等しいだけの生贄を要求するクリーチャーだが,ラザーヴでコピーすれば「登場時」を経験することなくドレッドノートのコピーとなれるので生贄を用意する必要がない(反面,登場時のメリット効果も利用することはできない).
2つ目は,インスタントタイミングで次々と異なるクリーチャーに変身することができること.たとえば,《トリトンの岸忍び》などのアンブロッカブルクリーチャーに変身して攻撃→ブロックタイミング通過後に《ファイレクシアン・ドレッドノート》に変身すれば,ブロックされることなく12点のダメージを通すような動きができる.
更には,たとえ変身したとしてもあくまでも1体のクリーチャーであるため,自身に効果を付与するような起動効果があれば,それを持続させたまま別のクリーチャーに変身することもできる.《媒介のアスプ》に変身→起動効果で感染付与→ドレッドノートに変身すれば感染持ち12/12の出来上がり.岸忍びになって攻撃→ダメージ計算前アスプ感染付与→ドレッドノートまで繋げれば,4マナで1人確殺できる.

他にも,おにぎりウーズコンボ(詳細は下記)のパーツを墓地に揃えれば,任意のタイミングで壊死のウーズに変身してコンボに入れるなど,本来ならば手札に釣り竿を用意しなければ決まらないコンボがラザーヴを先置きしておくだけでいつでも起動できるようになる.また,実際にそのクリーチャーが墓地から戦場に出てくるわけではないので,墓掘りの檻があっても問題なく動けるなど,ある程度墓地対策への耐性があるのも利点(R.I.P.は置かれたら死ぬ).


メインプラン

・《壊死のウーズ》+《Phyrexian Devourer》+《トリスケリオン》or《歩行バリスタ》
 通称おにぎりウーズ.戦場に《壊死のウーズ》,墓地に《Phyrexian Devourer》(おにぎり)と《トリスケリオン》が揃えば,おにぎりの効果でデッキトップ追放してマナコスト分の+1/+1カウンターを乗せる→トリスケの効果で+1/+1カウンターをダメージに変換を任意の回数繰り返すことでデッキ内の総コスト分のダメージを飛ばすことができる.詳細はおにぎりウーズで検索すればたくさん出てくるので省略.
 一般的には《生き埋め》で3枚を落とした後にリアニメイト系呪文を使ってウーズを釣り上げる2枚コンボとして運用することが多いが,ラザーヴの場合は先置きしたラザーヴでウーズをコピーすることで釣り竿を手札に用意せずとも起動することができるため,実質《生き埋め》1枚(+ジェネラル)コンボが成立する.最も簡単に勝ちに繋がるため,これが決まり手となる回数がおそらく最多.

・《ファイレクシアン・ドレッドノート》+《媒介のアスプ》+《トリトンの岸忍び》(などのアンブロッカブルクリーチャー)
 ブロック不可感染12点.アンブロッカブルの《トリトンの岸忍び》に化け,ブロックさせずにダメージ計算前までいき,《媒介のアスプ》へ変身,1マナ払って感染を付与した後に《ファイレクシアン・ドレッドノート》に変身すると毒カウンターを一気に12個押し付け1人確殺.
こちらも《生き埋め》1枚から決められるが,1人しか落とせないためわざわざ狙うことは少ない.ただ,3枚全部揃わなくても戦力として十分使えるところが利点.ドレッドノートだけしか落ちていなくても,単純に1マナでコピーできる12/12というだけで強力だし,ここに感染が付けばブロックを強いることができる.別に12点出せなくても,中打点のアンブロや感染だけでも統率者ダメージや毒を蓄積できる.ウーズで速攻ゲームを終わらせられない場合はこちらのプランで圧をかけていくことが多い.

・《タッサの神託者》+《Demonic consultation》
 ジェネラルとシナジーがあるわけではないが,現状ディミーアカラーでこれを入れない理由がない.というか.墓地利用コンボをメインに据える以上,墓地対策をしっかり張られた時の保険として入れておかざるを得ない.

その他おもちゃコンボ
 ちょっとやってみたかったのとかオサレコンボとか.多分書き出したらきりがないくらいの組み合わせはあるはず.

・《地獄の樹》+《墓所のネズミ》
 おもちゃ枠.《地獄の樹》の効果で自身のタフネスと相手ライフを入れ替え→解決前にネズミに変身しておくことで参照タフネスを1にすることができる.そしてネズミの効果をX=1で起動すれば1人死亡.どちらも単体でも機能しうる(若干あやしい)クリーチャーであるため.とりあえず入れている感じ.

・《ジェイスの文書管理人》+《概念泥棒》
 狙ったわけではないがなんかちょこちょこ決まる枠.全員ハンデス+大量ドロー.

・《触れられざる者フェイジ》+《トリトンの岸忍び》
 説明不要.ちょっとやってみたかった枠.真面目にやったら真っ先に抜ける?知ってるよ!


構築と動きについて

 まず,取りうるルートは2つ.
①最速で《生き埋め》にアクセスしてゲームを決める
 1ターン目サーチ,2ターン目ラザーヴキャスト,3ターン目生き埋め,4ターン目ウーズコピー.
ハードルはかなり高い.まず,ラザーヴが除去されない.次に,生き埋めが打ち消されない.そして,墓地が追放されない.だいぶ無理くさい.
最速で狙うよりは3,4ターン目で相手の行動を縛りつつマナ加速をして,生き埋めと起動までを同一ターン中でこなした方が良い気がする.
②素直にデッキトップ落としやルーティングで墓地肥やし
 ルーティング,諜報などで素直に墓地を肥やす.その結果揃ったクリーチャーをコピーしながら戦う.当然ながら落ちてほしくないものも落ちてしまうリスクはあるが,クリーチャーならラザーヴでコピーが可能なのと,《湖に潜む者,エムリー》があるので一応アーティファクトも設置可能.現状,インスタントソーサリーは《任務説明》でしか再利用できない仕様にしている.
 元々は《縫い師への供給者》や発掘などでデッキトップから大振りに落としていく方式を取っていたのだが,デモコン神託者を搭載してからはせっかくの墓地を追放された時の勝ち筋が沈んでしまう可能性があるため若干の抵抗がある.その点でも《破滅を囁くもの》は最強.
 実際は②をこなしながら生き埋めにアクセスでき次第①に移行するような感じになることが多い.

 これらのことから,デッキに入れるべきカードは優先度の高い方から「コピーするためのクリーチャー」,「生き埋めに繋がるサーチ」,「墓地を肥やすための手段」,「マナ加速」が挙げられ,次点で時間稼ぎと自分の動きを通すための「打ち消し」,「妨害置物」が必要になってくる.


各採用理由

―クリーチャー

《ファイレクシアン・ドレッドノート》
マナレシオ最強.

《媒介のアスプ》
感染付与.ただの感染持ちと違い,自身に起動効果で感染を付与するため,他のクリーチャーに変身し直しても感染が残るのがポイント.

《トリトンの岸忍び》《不可視の忍び寄り》《ディミーアの浸透者》
 アンブロ持ち3体.岸忍びは最軽量.忍び寄りは呪禁付き.浸透者は変成持ちなので,2マナ域をサーチしつつ墓地に置くことができる.地味に神託者になれるの偉い.

《地獄の樹》
 コンボパーツ.一応単にでかい壁としても.

《墓所のネズミ》
 全除去入れたくなさすぎてこいつでお茶を濁そうとしている.解決前に乗り換えることで自分だけ生き残れるのもポイント高い.

《壊死のウーズ》
 こいつ自身に変身しておけばほとんどの起動効果を重ねるタイプのコンボが軽いコストで扱えるネズミの樹も乗り換えなくてもこれ1体あれば成立する.

《トリスケリオン》《Phyrexian Devourer》
コンボパーツ.

《海の神,タッサ》
 破壊不能.アンブロ付与.顕現することはたぶん一生ない.

《核の占い師,ジン=ギタクシアス》
 クローザー.マナが溢れる終盤にこれに変身できればほぼゲームに蓋をできる.

《概念泥棒》
 雑に強い.基本的には《囁く狂気》《以外な授かり物》《ジェイスの文書管理人》などに重ねる.

《破滅を囁くもの》
 最強の墓地肥やし.ライフさえあれば大量に墓地を肥やすことができる上に落としたくないものを残すこともできる.

《湖に潜む者,エムリー》
 沈んだファクトの釣り上げ用.

《縫い師への供給者》
 雑に墓地を肥やす能力は非常に高いのでとりあえず.

《ヴリンの神童,ジェイス》
 ルーター.変身後に墓地のインスタントソーサリーを利用できるのも良い.

―プレインズウォーカー
《覆いを割く者,ナーセット》
全員ドロー系を多く積んでいるので雑にハンデスできる.サーチ効果も生き埋めにアクセスできる可能性があるので好感触.

《夢を引き裂く者,アショク》
 相手だけサーチ妨害,墓地追放しながら自分は墓地肥やし.色々とずるい.ナーセットもそうだが,灯争大戦のこいつらなんで基本忠誠度5もあるの?

―墓地肥やし・ドロー・サーチ

《生き埋め》
 3枚選んで墓地へ.決まれば勝ちと言っても過言ではない.

《納墓》
 雑に唱えてドレッドノートなどを落としてもいいが,温存しておけば相手のドロースペルに合わせて概念泥棒になったり色々できて便利.ピンポイントで落とせるスペルは貴重.

《最後の別れ》
 サーチと墓地肥やしを同時にこなすすごいやつ.

《悪魔の教示者》《吸血の教示者》《伝国の玉璽》《霊廟の秘密》《神秘の教示者》《親身の教示者》
 生き埋め撃てば勝ちなんだから全力で積んでいいんじゃないですかね.僕は金銭的な都合でいくつか入れてないけど.

《ディミーアの策謀》《当惑》《幻の漂い》
3マナ変成.どれだけ生き埋め欲しいんだよって思われそう.僕も思う.

《囁く狂気》
 雑に墓地を肥やす手段として,デッキトップからだと生き埋めを埋めてしまうということが起こりがちだが手札を落とす分にはなんの問題もないためおいしい.暗号化すれば何度も使えるのも◎.

《意外な授かり物》
基本的には《囁く狂気》と同じ.

《概念の雨》
 諜報付きドロー.

《航路の作成》《知識の渇望》
ルーター.このデッキに関しては単純なドローよりルーティングのほうが嬉しい.

《僧院の包囲》
 基本的には置物ルーターとして.ある程度墓地が肥えたあとは,ラザーヴに簡易的な耐性をつけるためにも使える.

《宝船の巡航》《時を越えた探索》
 単体でも強いドロー・サーチだが,おにぎりウーズの打点増強に大いに役立つ.

《嘘か真か》《パズルの欠片》《禁忌の錬金術》《半真実の神託者,アトリス》
 相手からすると,ハンドに欲しいカードと墓地に落としたいカードの両方を考慮する必要があるため,他のデッキで使う時に比べて分け方が難しくなる.全投入するかは怪しいところ.

―その他呪文

《稲妻のすね当て》《速足のブーツ》
 速攻付与も大事だが,基本的にはラザーヴを守るために使う.

《訓練場》《ハートストーン》
 起動軽減.マナが余った時に置いておくと後で色々楽になる.その程度ではあるけど体感としては結構重要.

《暗黒の儀式》《陰謀団の儀式》《忌むべき者の歌》
 一時的マナ加速.

《基本に帰れ》《秘儀の研究室》
 置物妨害.起動効果で動けるため《秘儀の研究室》は自分の邪魔をしづらいのが良い.基本土地は構築段階で多めで.

その他マナファクト・打ち消し等
 基本的な物をバランスに合わせて.ファクトは色マナよりも数が出るものが重宝する.コントロールではないため打ち消しは最低限自分の動きを通すためのものだけで良いと思う.

コメント

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

この日記について

日記内を検索